大澤真幸による秋葉原事件についてのテクストを読んだ。p11にある指摘は、私がこのブログを書く理由そのものである。思うのだが、ブログで匿名の他者に何かを発信することとは、研究発表や論文で、すなわち直接的なレスポンスが期待される場所で何かを発信するのとは意味が異なる。そして、私はこのテクストで言われるような「神」からの返答を欲していない。むしろこれはもっと抽象的な、微かな存在としての不可視の社会的共同体、それを束ねる価値観に向けての開示であると思う。ネットにはそのような不可視の社会的共同体が潜んでると感じさせるものがある。そんな社会的共同体、価値観が現実に存在するかどうかなどは怪しいものだが、私には、それが不在であるが故に存在しているように思えてならない。むしろそれは私が思うことによって初めて存在するものであり、常に不在でなければならないものだといえる。