5年間、

新しい研究室の窓からの眺め。半端なく良い景色だ。風車が元気に回っている。
私は名古屋市立大学大学院芸術工学研究科を退職し、本年度からある大学に講師として着任することになった。名古屋市立大学を退職したのは転職のためだが、本当の理由は助教の任期切れのためであった。私は助教のポストに任期があったことについては理解している。そこに異論はない。昨年末に更新なしで任期切れを言い渡された時はさすがに絶望的な気分を味わったが、タイミングよく次の大学に着任することが決まったので安堵した。
しかし、更新があるものとばかり思っていた私の任期に関わる不可解な議論の推移については、今も不思議に思えてならない。話の流れも正式な理由も聞かされていない。繰り返すが、私は任期制を問題にしたいのではない。任期を口実に、人間関係の不和に端を発する個人への圧力がまかり通った、あの状況に納得がいかないのである。また、全体としても人員減の方針にあるのだろうが、組織の下から人員を切ってゆき、後任の助教を採らないことにも失望した(後任さえいれば、心残りなく辞められたのだが…)。勿論、そのとばっちりを食うのは学生である。
顔を見たこともないデザ情の新入生については、さすがに表面的に「頑張ってね」としか言えない(もちろん本当に頑張って欲しい)が、デザ情の在学生に対しては、本当に申し訳ないと思っている。雑用係がいなくなって、後任も今後採られないらしいので、多分慣れるまでいろいろと不自由があるかと思う。しかし、私がやっていた雑用なんて大したものじゃないので、すぐに慣れるんじゃないかと思う。君らなら問題ない。問題があれば連絡を(話を聞くくらいしか出来ないが)。都市の学生らは、まだ同僚が残っているので大丈夫だろう。
名古屋市立大学芸術工学部にいた5年間は、私の人生において激変の5年間だった。ここで私はようやく自分を社会的存在として客観視することが出来るようになったと思う。本当に学生らには教わることばかりであった。名古屋市立大学芸術工学部の主体とは、教員でも組織でも施設でもなく、君ら自身であると思う。いい5年間だった。ありがとう。
