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サプリメント

「けいおん」が面白い。どこか「カレカノ」っぽい演出もいいのだが、平穏な日常において、親密な人間関係のなかで交わされるであろうやり取りが、デフォルメされつつ丁寧に描かれていて。幼児は架空の世界のなかに冒険や悲劇を夢想するが、私は架空の世界のなかに欠けた日常を投影する。今日の社会状況下、家庭を持つことなど金銭的に夢のまた夢で、将来設計もままならない人間が、架空の世界のなかに欠けた日常を投影して何がおかしい。そりゃ現実の世界が充足しているに越したことはないが、それは誰もが手に入れられるものではない。

ここであまり書くつもりはないが、私は未だに、それなりに商業アニメを観ている。思い返せば、私がよく観ている商業アニメは、日常性の演出に何らかの工夫を凝らした作品ばかりだ。少し古い例を挙げれば「serial experiments lain」「Niea_7」だ。さらに言えば私は商業アニメにおいては、本当のところ構築された物語すら必要としていない。演出された日常空間に30分間浸れればそれで充分である。しかもこの日常性の演出とは、作品によって、スタッフによって全く方法論が異なる。日常性とは、簡単に一言で片付くようなものではない。なので浸れば浸るほど、技術的な面でも面白い差異が見えてくる。まあ何だかんだ言っても、結局のところこれは、例えるならサプリメントで欠けた栄養素を補給しているという、シンプルでパーソナルな話に過ぎない。なので大っぴらにするような話でもないのだが。

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2009年05月18日 19:22に投稿されたエントリーのページです。

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