図書室にて中央公論の浅田彰と蓮實重彦の対談を読む。社会や経済に関する部分は、そんなに目新しいものはなく、しごく真っ当な見解であった(要は富裕層と貧困層の格差は世代間対立である、退職金をなくせと…)。また、東浩紀を批判する部分については、どうも必要以上に否定的なニュアンスが強いと思えた。好意的にみるのならば、近年の東の態度は社会における誤配の機会を限りなく増大させ、全面化させようとしている…と見なせると思うのだが。しかし、浅田が近年の東を否定的なニュアンスで評するのも半分は当たっている。
それにしても現状における大衆文化的な平準化や、薄っぺらいレスポンスを下らないと言い切っておきながら、彼らが半ば仙人的隠遁状態なのは残念だ。まだまだ浅田にはいろいろと文章を書いて欲しいし、一読者としてもっと読んでみたい。10年後、100年後に向けた投瓶でいいから。